かぐらむら

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今月の特集神楽坂大学 第1回

和のお稽古

小唄

雀扇

photo多芸多才の家元に、みっちり教わる江戸の粋

小唄は、歌舞伎などで耳にする清元・常磐津とちがい、少人数のお座敷で唄われたもの。使う楽器は三味線一本。大きな音は必要ないから、バチを使わず爪で弾く。爪の擦れる音や息づかいも味のうち。静けさと「間」が、小唄独特の粋な世界をかもし出す。
しっとりと粋な節にのせて唄うのは、男女の微妙な心の機微や浮世の悲喜こもごも。ちょっとした心象風景を、短くサラリと唄いあげるのが小唄の粋なところだが、これがなかなかむずかしい。

テレビに舞台に大活躍の家元

岩戸町をはじめ都内5ヶ所に稽古場をもつ扇派家元・扇よし和さん。6歳から長唄、清元などを習い、高校生にして小唄の師範となる。昭和61年に家元を継いだとき、家元はまだ20代の大学生だった。同じころ書道の師範もとっているというから、家元の多芸多才ぶりは並大抵のものではない。
扇派を束ねる家元として多忙ななか、清元の稽古も欠かさず、毎年定期的にリサイタルも開催と、自分の芸を磨くことを怠らない。
NHK「芸能花舞台」などに出演したり、FMラジオで小唄の解説、さらに最近は舞台で女優にも挑戦と、まさに八面六臂の活躍ぶり。そんな中、油絵も相当な腕前だというから恐れ入る。
若い頃からプロとして生きぬいてきた強さに加え、さわやかで飾らない様子が親しみやすく、若い人からみても本当に素敵な方だ。

photo一対一の稽古で日本の心を知る

お弟子さんは現在約50名。意外にも男性が多いそうだ。宴席で小唄のひとつも披露したい、そう思って入門される方が多いとか。
たくさんのお弟子さんを抱えているが、稽古は必ず一対一。20〜30分の間に凝縮した内容の稽古をつけてもらえる。唄だけ、三味線だけを教わることも可能だ。
国語教諭の資格をもつ家元は、詞の解説もしてくださる。詞の内容も小唄の魅力のひとつ。四季折々の風景を唄っているようで、じつは艶っぽい意味が込められているなど、意味を理解すると面白い。
小唄を通して、忘れかけた日本人らしい心をみつけることができるだろう。

●稽古日
毎週金曜または土曜(予約制)
●稽古場
新宿区岩戸町19「雀扇」をはじめ都内5ヶ所
TEL.03-3926-0364(扇派事務局)