かぐらむら

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今月の特集神楽坂大学 第2回

描くということ

誰にだって、絵は描ける!

甲斐デッサン教室

photo「一人ひとりのかけがえのない個性を引き出したい」というのが、主催者である甲斐清子さんのテーマ。たとえば、小学校以来一度も絵を描いてこなかったという受講生が、思わぬ輝きを見せたりするから面白い。教室では受講生がモデルを取り囲み、木炭を使ってデッサンに集中している。20分間描いては5分休憩。これを5回繰り返す。合計100分の時間で綿密かつ大胆に描き込んでいく。
描いている20分間の、なんと濃密なこと。絵に没頭する受講生に一人ずつ熱心にアドバイスを与える甲斐さん。両方とも、とにかく集中だ。100分後に完成したデッサンはそれぞれ個性的で面白い作品ばかり。「この教室では、練習とか下書きという意味のデッサンではなく、オリジナリティのある作品づくりをします。私は、描く人の良い部分が出るようサポートするだけなんです」と語る。

「作品」としてのデッサン
作家性のある美術作品としてのデッサンに取り組んでいた甲斐さんは、美術展で特選を受賞。デッサンというものが、美術の一ジャンルとして認められた瞬間だ。その後は東京で何度も個展を開催。評判は広がり、1986年に教室を開講し、以来18年間にわたって教えて続けている。

ものを見つめて、自分をみつける
「100分のなかで何が起こるかわからない。だから面白くてやめられない」と、長年通う受講生が言うように、デッサンは奥の深い世界。「デッサンは、見ることの追求です。ドガは“もののかたちでなく、ものの見方が大事”と言いました。同じモデルを見ても、見方は人それぞれ。出来上がった作品は自分自身の個性がおのずと表れるし、描くことで自分がわかってくるんですよ」と甲斐さん。めざすのは、奥に隠れていた自分だけの輝きが見つかる、そんな教室づくりだ。

photo●受講日
月3回(火、水、木の14時〜17時と木曜18時30分〜21時30分の4クラス)
●教室
新宿区岩戸町10松本ビル101
TEL.03・5690・2956