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今月の特集神楽坂の魅力と今後の抱負を語る

はじまった、ばかり。

はじまった、ばかり。Part5

岩崎早苗さん/佐藤亘さん/日置貴之さん

photoムギマル2 マンヂウカフェ
岩崎早苗さん


坂を上る人たちに、笑顔があるまち

古民家を生かしたレトロな空間と、昔懐かしの小麦マンヂウが魅力のマンヂウカフェ、ムギマル2。オープンから10カ月、今やたくさんの人が訪れる人気カフェだが、この店の一番の魅力は、オーナーの岩崎さんだ。「初めて神楽坂に来たとき、神楽坂上の交差点で待ち合わせしてたの。そしたら坂の下の方から、ニコニコした人がたくさん上がってきたの。こんなに人が動いていているまちっていいなあって。それに年輩の方が堂々としているでしょ。みんな自信を持ってる、何かをやってきた人たちだから。私もそんな風になりたい。可愛くて小うるさいおばあちゃんにね」冬はニットのベレー帽をかぶり、夏はスカーフを巻いてお店に立つ、可愛くてオシャレな岩崎さん。神楽坂を選んだ理由も彼女らしくて、どこか温かい。だからこの店には、たくさんの人が集まるんだろうな。
【住所】東京都新宿区神楽坂5-20
【TEL】03-5228-6393

photoギャラリー無門 佐藤亘さん

良質な工芸作品の発信起点に

(2005年)7月オープンのギャラリー「無門」。シンプルで緊張感ある店内。常設は陶芸作家でオーナーでもある佐藤亘氏の作品が展示、販売されている。時には各分野の工芸家たちの展覧会や小さな茶会など、夫人の企画担当で催行の予定。「神楽坂はその道の熟達の人々が集まるまち。大人の目で選ばれる作品を」と、神楽坂在住も永いご夫婦の夢がカタチとなって実現したギャラリー「無門」。困難な穴窯に取り組み、赤松による七昼夜による焼成。焼きしめによる陶器の硬質な美しさ、手にとると肌に伝わる繊細な感触は、磁器のようであってやさしい。「薪は筆、炎は絵の具」陶器への愛情が集約された言葉となって佐藤氏に語らせる。ギャラリー「無門」が良質な工芸作品の発信起点となるだろうことを期待したい。
【住所】東京都新宿区神楽坂6-8
【TEL】03-3269-3379

photo見番でパソコン講座 日置貴之さん

伝統芸能の世界にもデジタル化

今年(2005年)6月、神楽坂の見番にパソコンが設置された。見番の伝統的な世界に、パソコンは似合わないのではと推測する向きもあるが、パソコンは事務や会計用に、さらにプリンターと連動した印刷機としても便利な道具である。見番から芸者さんや料亭のおかみさんへの伝達文書なども簡単に作れてしまうということで見番内において、にわかパソコン教室が始まった。そこで地元のNPOに相談があり、インストラクターに大学生の日置貴之さんが選ばれた。習う人は初めは事務長さんだけだったが、興味をもたれた東京神楽坂組合の渋谷組合長や料亭のおかみさんたちも加わった。回数は月に2、3回とまだ少ないが、操作不明に陥った時には、いつでも地元在住の日置さんの携帯へ連絡が入ることになっている。伝統的文化や芸能の世界がますますデジタル化される中で、象徴的な一歩である。