かぐらむら

Top > あなたなら、どこへ案内しますか? > (01)
今月の特集極私的神楽坂まち案内2007

あなたなら、どこへ案内しますか?

月並みを嫌う彼を刺激させる場所は?

 

photo「まち歩きなんて、ヒマを持て余した年寄りのすることだろう」。口の悪い同級生のK夫は、そう笑った。フリーのカメラマンとして独立したばかりの彼は、月並みがきらいだ。そんなK夫が、久し振りに連絡をしてきて、神楽坂を案内してくれという。どこへ連れていけば、好奇心旺盛の彼が喜ぶか? 昨夜から考えた私の結論は3つだ。アユミギャラリー、セッションハウス、マンヂウカフェ。

アユミギャラリーは、たまたま前衛的な写真家の作品展をやっていた。私が見せたいのは、展示内容もそうだが、建物そのものだ。昭和22年から神楽坂の同じ場所に建ち続けているこの建物には、細部にいたるまで丁寧につくられている。50年近いまちの変遷のなかで、奇跡のように残された記憶を、彼はどう感じるのか楽しみだ。

photoセッションハウスでは、いまをときめくコンドルズの主宰者近藤良平のステージを観るつもりだ。コンドルズは、写真集もでているので彼も知っているはず。生の近藤氏を観て、カメラマンとしてのK夫が大いに刺激されると面白いのだが。観劇後は、超高層マンションの足もとにある「マンヂウカフェ・麦マル」へ。ここでも、お目当てはオリジナルの饅頭だけでなく、お店全体が現代アートのオブジェのような空気感を、彼がどう感じるか。それが楽しみだった。帰り道は、花柳界の路地を巡りながら、どこかのバーで一杯やろう。月並み嫌いの彼の神楽坂評は、そこで聞くつもりだ。(智)
(写真上/近藤良平氏、セッションハウスにて、写真下/アユミギャラリー)