かぐらむら

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今月の特集雅楽から日本舞踊、さらに落語まで伝統芸能が神楽坂で一堂に会する。

神楽坂伝統芸能2009

企画について日置圭子さんに聞く(1)

日本の音楽の多様性と奥深さ

神楽坂には、実は人間国宝の方々がたくさん暮らしている。まちを歩けば長唄や三味線の音色が聞こえてくる。矢来能楽堂があり、芸者衆の稽古場があり、はたまた至近距離で熱気に包まれる毘沙門寄席がある。これほど伝統芸能を身近に感じられるまちが、ほかにあるだろうか。
まさに神楽坂らしい『神楽坂 伝統芸能2009』。この夢のような企画を実現させた(株)粋まちの日置圭子さんに、見どころを聞いた。

「一番の魅力は、『日本の伝統芸能絵巻』を観れば、日本の伝統芸能史がそのまま感じられるところです。最初に日本最古の音楽としての宮中の雅楽があって、中世、武家の世界になると能の文化が生まれる。江戸時代には庶民も楽しむ芸能として歌舞伎や長唄が盛んになります。そして江戸の音楽の中でも、粋な神楽坂らしい新内、最後は花柳界のまちならではの芸者さんたちの日本舞踊と、まるで絵巻を見るように舞台を展開していきます。神楽坂のすごいところは、こういった日本の芸能史の担い手が今も現役で活躍している、ということ。そして、さらにその芸を継承しようとする若い世代もいるのです。世襲だったりお弟子さんがいたりして、しっかりと根付いている。底力があるんです」。

「今回のイベントでは、少しずつ、いろいろな芸能が見られるというのも特徴です。例えば、能が好きな人なら2時間でも3時間でも観能できるでしょうが、なじみがないと飽きてしまうこともある。いろいろな芸能に触れて、興味のきっかけになれば、という思いがあります。以前ウィーンに行った時に、オペラやバレエの見せ場を3〜4種類集めた公演を観たのですが、楽しくて興味も広がり自分の好きなものもわかったので、それが原点にあるのかもしれません。いろいろ観ること、特に日本最高峰の演者による舞台を観ることで、日本の音楽の多様性と奥深さも感じられるのではないでしょうか」。