かぐらむら

Top > 神楽坂伝統芸能2009 > (02)
今月の特集雅楽から日本舞踊、さらに落語まで伝統芸能が神楽坂で一堂に会する。

神楽坂伝統芸能2009

ポスターについてU.G.サトーさんに聞く(1)

だまし絵と心理的ショック

photoポスターを手がけたのは、国際的に評価の高いグラフィックデザイナーのU. G. サトーさん。まちで見かけるたび、ふと懐かしいような感覚が訪れて、心にさざなみが立つ。このポスターはどこか心に響くものがある? 秘密を探りにU. G. サトーさんの仕事場を訪ねた。
「ボクにとっては他のポスターと同じように、ダブルイメージを狙ったひとつのだまし絵だけれども、見る人がそこからささやかな心理的なショックを受ければいいと思っていました。それこそがメッセージになるんだ、と思っています」。

今回のロゴは、まさにそういうことだろう。路地そのものをロゴに捉えられるなんて、今まで誰も想像もしなかった。
「うまく出来たなあ、と自分でも思っているんですよ。古いけど新しいまちである坂道・神楽坂の印象を知らせたい。このくねくねした感覚、理屈ではなくてイメージや感覚を……。すぐに読めなくてもいいから、何だろう? と思うことにショックがあるんです。これは一種の絵文字ですよ。すぐ読めないから面白いし、でも見ているとまた読めてくるという、二重の効果がいいんじゃないかな」。

読めてくると、今度はこの字でなければだめだと思うようになるから不思議だ。ここに至るまでに苦労されたことは?
「虚と実の駆け引きみたいなのがあるわけです。読めないかなと思ってちょっと修正したり、修正しすぎて元に戻したり。一番苦労したのは、かぐらざかの“ぐ”の点々。あの置きかたは、かなり苦労しました。難しいです。しかし、意外性があって、その辺がスリリングではないかと」
そう言われてみると、下の“か”の踏ん張り具合もいい。人間のようにも、動物のようにも見える。ポスターの中に散らした千社札とのバランスも絶妙だ。こういう発想はどこから生まれてくるのだろう?