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今月の特集まちの応援団も駆けつけて、第1回未来遺産運動式典を祝う。

日本ユネスコ協会連盟「未来遺産運動」に登録される

埋もれ木に花が咲く

坂本二朗[神楽坂まちづくりの会会長]

振り返りますと、神楽坂は戦前山の手髄一の繁華街といわれていました。今の新宿に比肩される賑わいのある街だったのです。否、文化的には勝るものがありました。夏目漱石が寄席に遊び、尾崎紅葉が硯友社の面々を引き連れて闊歩した、華やかな花柳界の佇まい。そして脈々と受け継がれた伝統芸能の数々。しかし今次大戦において神楽坂は東京大空襲で焦土と化しました。以来60年再び昔の姿に戻ることはなく、長い長い低迷の時代が続いたのです。

しかし、それは唐突にやってきました。ある日、堰を切ったように大勢の人が神楽坂に溢れたのです。埋もれ木に花が咲いたのです。

photo先人たちが今に神楽坂、今に神楽坂、とかたくなに神楽坂の持つ歴史と伝統を守り続けてきてくれたこと。今神楽坂をまち歩きする大勢の笑顔をみるとこの晴れがましい光景を見ることなく逝った大勢の先輩たちに思わずありがとうと言いたくなります。そして強く思います、今度は私たちが埋もれ木となって次に来る子どもたちに花を咲かせてもらいたいと…。