かぐらむら

Top > 変貌する神楽坂界隈 > (00)
今月の特集静かな住環境を守ろう。 5階建てのマンションに計画反対。 神楽坂の裏通りにしのびよる開発計画

変貌する神楽坂界隈

まちの記憶がもぎ取られていく

 

photo 神楽坂通り(早稲田通り)の活況がこのところ顕著である。人通りも増え、新築ビルの建設が相次ぐ。それも天空率を駆使して、町並みから大く逸脱した高層ビルがにょきにょきと出現している。私は毎日この通りを歩きながら、活気があるのは確かにたのもしい、だが、あまりにも性急に様変わりするのは神楽坂のまちの文脈を壊すことにならないだろうか、と危惧する日々が続いている。

 「神楽坂発まちづくり、まちなみ保存」を掲げて、坂と石畳、そして路地文化を謳い、古きを活かすということを共通言語として、誰もがわかっているにもかかわらず、神楽坂の根幹を担ってきたものがなおざりにされ、それが徐々に払拭されている。経済合理主義一本やりで、まちの巨大化、高層化が無遠慮に進み、それに対してどうにも歯止めがきかない状況なのである。

 最近では、誰からも愛されていた喫茶店が消え、荒物屋さんもシャッターを閉じ、庶民的な肉屋と賑わっていたトンカツ屋の建物もなくなっ てしまった。ひとつ、またひとつと、まちの記憶がもぎ取られてゆく。